BEACH ANGEL 福留孝介 少年愛小説
和樹が入社したころのヴィラ出版は、紀行写真集などのどちらかといえば硬派(こうは)なものをメインに出版していた。すっかり準備万端な、屈強な塊が快人の尻の双丘に突きつけられた。先ほどから幾度となく出ているあくびを噛(か)み殺し、軽く頭を振って大きな瞳(ひとみ)をパチパチと瞬(しばたた)いたトオルは、ようやく腰を上げると冷蔵庫から取り出しておいた厚切りのイギリスパンを二枚、トースターに入れ、タイマーを合わせた。乳首にそっと触れてみたら、真玄が眉間に皺を刻んだ。
戸惑う和弥の腰を少し浮かせ、呼吸に合わせて岡崎は自身を突き入れる。
「ここ、どこ?」。「立って、下も脱ぐんだ」。昨日より今日、さっきよりも今、三枝は王のことを好きだと感じた。「とにかく、今夜は……」。――――あなたを愛しています、と言いたい。でも、口の中に、他人の舌が入ってるってのも、何かやだな。雅也のキスはうまかった。
「恋人、だよ」。……なんだ、そうか。悪戯をしかけているわりに、雅也の声は平坦だった。無言で三枝は王の顔に手を伸ばした。玲央奈はかさついた唇にそっと触れて、恥ずかしそうに呟(つぶや)いた。ぼうっと潤んだ目で敦行を見つめていると、片手で顎をすくい上げるように掴まれた。
狭いソファベッドで悠仁にしがみつくようにして京弥は横になっている。怒ったのか、それとも呆れたのか…。
無造作(むぞうさ)にまくり上げたトレーナーの袖(そで)からのぞいた華奢(きやしや)な手で、ほのかに甘(あま)いミルクの香りとともに、柔らかな湯気の立ち上るマグカップを挟(はさ)み込んだまま俯(うつむ)いている。唸(うな)るように言って、二狼が舌鼓を打った。躊躇(ちゅうちょ)したものの、断ればカーディの機嫌が悪くなるのは分かっているので、サーランは向かい側のひとり用ソファに腰を下ろした。パソコンに向かって悪態をつきながらキーボードを打っている、脚本家志望の青年でもない。「大丈夫か?」。目を擦りながら立ち上がる。
ボーイズラブコミック作品紹介
華族の城崎家の血が流れる咲弥は、母が芸者であったために満足な生活を与えられていなかった。それどころか、父親の命を受け、《羅刹》と名乗り城崎に不利な相手を次々に殺さねばならないのだ。そんな生活に不満を抱きもしない咲弥だが、姉の環のお供で出席した夜会で、松宮子爵の息子・亨に出会ったことで、自分の境遇に疑問を抱きはじめる。
タイトル:この世界の果てまでも
著 者 名:高月まつり
レーベル:アイス文庫
発 行 元:オークラ出版
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福留孝介の最新関連情報
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