tegomass 和田一浩 ボーイズラブ文庫


「……い、痛いです。腕、外してください」。

ほとんど他人とは触れ合わずに生きているのに、人から恨まれたり、憎まれたりすることなどあるのだろうか。「クソガキも案外、捨てたもんじゃねーだろ?」。

「みんな天空城にいるのか?」。「あの……やっぱり借りておきます」。ギョームの体はいつの間にか旭の上になり、その手は痛いくらいに旭の体を抱き締める。「天音が心配することじゃないよ。水、ここに置くから喉が渇いたら飲めよ。それだけ酔っていれば、喉が乾いて途中で目が覚めるだろうから」。

「いっ……痛いだろ!離せよ!……っ、ん……っ!」。だから、羽田野が海外に行くというのであれば、一週間でも十日でも、いくらでも調整をするし、それが仕事でもある。

思い出したのか、少し表情が和らぐ。快人の腰を抱きこみ、もう一方の手を股間へ潜り込ませ、ペニスを握る。「…――――なんだ?」。俺ってば、珍しくうろたえている。約束の時間にはまだ一時間以上ある。すぐさま舌が挿(さ)し入れられて、敏感な上顎(うわあご)をなぞりはじめる。環状(かんじよう)七号線からわずかにそれた細いなだらかな坂道を上がると、高台になった土地に住宅街が広がる。

「間違いではない。あなたを呼んだのは私だ」。トオルは大きなため息とともに呆(あき)れた声を発し、仰(の)け反(ぞ)るようにして天井を見上げた。カウンターから落ちるウィスキーを、泰昭の指が数滴、受け止めた。自分のために死んでいった男達に、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまう。ふいに長森に声をかけられ、ぼんやりとキッチンに佇んでいた慶斗ははっと我に返った。素肌に皮革が張りつく感触に、昭人は肩を竦めた。


ボーイズラブコミック作品紹介


真崎史彦は容姿端麗、文武両道の何でもできちゃうパーフェクトな奴。そんな真崎が高校の入学式で、水澤倫章に一目惚れ。倫章はかわいい上に隙だらけで、ちょっかいをかけてくる奴はあとを絶たない。ついつい真崎の想いも友情を越えてヒートアップ!「こいつを誰にも渡したくない!!」恋の手ほどきを口実に、真崎の倫章へのラブレッスンは段々とエスカレートしていって……。シリーズ第1弾。

タイトル:いつもそこには愛がある
著 者 名:綺月陣
レーベル:講談社X文庫、 ホワイトハート
発 行 元:オークラ出版

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