You&J 谷佳知 BLコミック
「みんな揃(そろ)うの待ったほうがいいよね?」。「シロウ?どんな字?」。「あ、大丈夫で……っ!」。すでに熱く昂(たか)ぶった三枝の分身は下着を持ちあげていて、王の指に喜ぶようにいっそう固さを増した。明良のセーターを掴んでいる指が白くなるほど強く握り締め、少しでも距離を取ろうともがいた。すかさずソファに上がってきたドンちゃんを胸に抱き寄せ、実生は乱れた息を整えるように深呼吸した。さすがにホテルの廊下で抱き上げられるのは、避けたい。
会いたかった…と、パリで真崎に涙ながらに縋ってから、気持ちを正直に口にすることが、あまり恥ずかしくなくなった。すたすた歩き出した衣緒を追いかけ、男は隣に並んだ。「……おい」。いったん意識してしまったら、声にまで欲情してしまう。
「アリ…!」。左大臣は何を告げたいのだろう。脱いだ服はいつの間にかなくなっていて、しようがなくそれに着替えると、こんどは寝室に案内された。結果として、誰も住むことのないマンションに家賃を払い、住所も変更しないまま今日に至っていた。ソファに膝を抱えて座り直し、実生はリビングに入ってきた真野を睨みつけた。確かめようと思うのだが、瞼が重くて開かない。「ん?」。
必死の思いで紡いだ言葉も、あっさりと英彦に却下され、さらなる侮辱の言葉を浴びせかけられてしまう。「煙草臭い……。なんでわざわざ、毒にしかならないもの吸うんだ。あんたの方が、よっぽどバカだ」。
すらりと引き締まった体躯(たいく)といい、瞳也の憧れの君なのだ。頼子さんと真崎が別れたことは、互いの会社で周知の事実だ。――――もっと一緒にいたい。皓市の厚い胸板が、優しく起伏した。トオルに歩み寄ってきた木村浩二(きむらこうじ)は、静かな部屋をチラリと見回しながら、笑顔で自分を見上げている相手に声をかけた。「どうかな。頭のいい、美人の女子大生がいるんだろ。それとも…教授か?」。
「おい、中学生がひとりでふらふらしてんじゃねえぞ」。
ボーイズラブコミック作品紹介
大のチョコ好きの編集・天野はワイルドなのにチョコレートの甘い匂いをさせている男に出会う。彼と親しくなりたい一心で待ち伏せするが……。※イラストは含まれていません。
タイトル:ビター・ヴァレンタイン
著 者 名:剛しいら
レーベル:B−cube
発 行 元:フロンティアワークス
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